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2006年9月20日 (水)

モンタニーを手放すな!!

 流れがスムーズな時はとんとん拍子にコトは運ぶのだが,一度悪い流れに乗ってしまうとその先には恐怖の「負の連鎖」が待っている。ハンガリーGPで待望の新車,SA06を投入してから,SAF1はこの負の連鎖を始めている。新車投入はチームにとって大きな上昇気流をつかむきっかけになるはずだった。しかし,頻発するマシントラブルがその行く手を遮っている。それに加えチームは,貴重な開発ドライバーであるフランク・モンタニーを失うことになるかもしれない。昨日から始まったシルバーストーン合同テストで,モンタニーはトヨタTF106Bのステアリングを握った。

 SAF1におけるモンタニーの重要性は,「モンタニー続投の意味」「サードドライバーの明暗」で何度も指摘してきた。プライベートテストも出来ない新興チームには,与えたれた役割を確実に遂行できる優れたテストドライバーが欠かせない。モンタニーがサードドライバーとしてベーシックセットを担当することで,レギュラードライバーはマシンをいたわりつつ,タイヤ比較などの別メニューに専念できる。イタリアGPのフリー走行で,モンタニーが10番手のタイムを計測したことは,チームに大きな勇気を与えた。やっとF1で戦えるだけの体制を整えたSAF1にとって,このタイミングでモンタニーを失うことは大きなダメージになりかねない。

 これ以上ないどん底の状態からスタートしてたSAF1は,後は上昇の階段を上っていくだけのはずだった。しかし,来シーズンに向けて加速していかなければならないこの時期に来て,SAF1は息切れしているようにも見える。限られた時間と資金の中で開発されたSA06は,十分なテストも行われないまま実践投入された。やむを得ずグランプリで熟成を進めることになるだが,週末の走行時間は限られている。特に油圧関連のトラブルは深刻で,新車投入後3戦を経過して尚,マイナートラブルは出尽くされていない。そのためチームは貴重な走行時間を削って対処せざるを得ず,セットアップも十分決まらないままレースを向かえることとなる。それでは出る結果も出ようがない。

 弱小新興チームにとって,人的な損失は是が非でも避けたいことである。モンタニーは残り3戦をSAF1で走るかどうか,明確な回答をしていない。オリビエ・パニスに代わり,来シーズンからテストドライバーを務めると思われていたモンタニーが,今回のテストからトヨタに合流したことはある意味衝撃的である。積極的に新人ドライバーを起用するスパイカーと違って,SAF1はサードドライバーをルーキーに任せる余裕などない。もし鈴鹿で,日本人の若手を起用しようなど考えているのなら,チームは更に負の連鎖にはまっていくことになるだろう。今からでも遅くない。モンタニーを手放すな!!

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