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2006年9月24日 (日)

「体感」モータースポーツ!

 サーキットという閉鎖的な空間で行われているモータースポーツは,その迫力を「体感」できる機会が他のスポーツに比べ少ないため,一般層になかなか受け入れられない弱点を持っている。モータースポーツが広く文化として定着している欧米ならともかく,暴走族とさして変わらないと思われていた日本では,モータースポーツの本質を一般層に認知させる必要があった。近年は日本各地で様々なイベントが展開され,モータースポーツに触れる「機会」は多くなった。しかしそのほとんどが,車両展示やトークショーなどであり,モータースポーツを「体感」するところまでは発展していなかった。

 もちろんそれらが悪いというわけではないが,本当にモータースポーツの魅力を伝えるのであれば,実際にマシンが走行している姿を見せるのが最も手っ取り早い。視覚だけでなく,視覚や聴覚などあらゆる五感に訴えかけることができて初めて,「体感」という領域に達することができる。そんなコンセプトから生まれたのが,昨日と今日行われた「モータースポーツジャパン2006」であった。サーキットに来る者を受け入れるだけでなく,サーキットの外にモータースポーツを丸ごと持って行く,いわゆるモータースポーツの出前である。しかもそれが東京お台場で入場無料となれば,コアなファンはもちろん一般層も確実に取り込むことができる。

 実際足を運んでみて感じたことだが,この目論見はズバリ的中していた。会場には子どもを連れたファミリーやカップルなどが数多く訪れており,モータースポーツにそれほど詳しくない人でも安心して「体感」できる,ゆったりとした雰囲気を持っていた。メインステージでは,鈴木亜久里SAF1代表らの親しみやすいトークに多くの人が耳を傾け,走行エリアでは数メートル先を爆音を立てて走り抜けるホンダRA106に目を奪われている。空気を切り裂くエキゾーストノート,ドーナツターンで巻き起こる煙の臭い。その全てが初めて見る人にとっては新鮮であったろうし,充実した内容であった。今後もモータースポーツの裾野を広げるため,毎年継続して開催してもらいたいと感じた。

 この「モータースポーツジャパン2006」と同日開催で,トヨタがメガウェブで「DREAM DRIVE DREAM LIVE 2006」を行ったが,こちらも大盛況で多くの人が訪れていた。この二つのイベントが融合し,トヨタとホンダのF1マシンがサーキット以外の場所で走行したことも画期的であった。しかし,双方の客層や雰囲気に微妙な違いがあったことも事実である。商業的な見地から言えば,メガウェブでのイベントにも大きな意味があるのだろうが,果たしてどの程度モータースポーツが理解されたのか疑問も残る。まぁ,あの手この手で盛り上げないと,なかなか食いついてこないのはわかるが・・・。

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