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2006年9月 4日 (月)

トヨタが勝てない原因

 努力をしたにもかかわらず結果がついてこないことは,誰にとっても辛いことである。F1挑戦5年目を迎えるトヨタにとって,未だ初勝利を得られていないこともまた十分辛いことだろう。ましてや直接比較されることの多い同国のライバルが、勝利を挙げたことが気にならないわけがない。ラルフ・シューマッハは,ホンダの勝利はモチベーションを上げることはあっても,プレッシャーになることはないと語っている。確かに彼はホンダか勝とうがBMWザウバーが勝とうが,さして気にもしないだろう。しかし,チームの首脳陣は果たしてそうだろうか?

 大きなファクトリー,潤沢な資金,優れたスタッフ,優勝経験のあるドライバー・・・。そのどれをとってもF1を戦うには必要十分なものである。では,トヨタに足りないものはいったい何なのだろう。ヤルノ・トゥルーリは,「足りないのは経験」だと言う。参戦5年を経て,経験が足りないというのはおかしな話と思うかもしれない。しかし,トヨタが他のチームと大きく違う点は,ゼロからF1参戦を始めたことにある。ホンダやBMWが,B.A.Rやザウバーといったプライベートチームを買収し参戦を始めたのとは違い,トヨタはシャシーを含めて全てを手探りから始めている。5年という年月では,他のチームが長い時間をかけて培ってきた経験にはかなわないと考えても無理はない。

 しかし,それだけではトヨタが勝てない理由にはならない。1997年から1999年まで参戦したスチュワートは,トヨタより圧倒的に少ない資金と人員で,トヨタより短期間に初優勝を果たしている。とすれば何が原因なのだろう。最終的な結論を導き出すことは難しいが,強いて言うならばチーム運営方針に対する考えの違いであろう。確かにスチュワートは短い期間で優勝を勝ち取った。しかし,常に勝てるチームであっただろうか?答えはノーである。スチュワートは1勝のみでジャガーに買収され,トップチームになることはなかった。これはチームを全体的に強化するだけの資金と人員がなかったためだ。
 
 競争の激しい現代F1に於いて,組織の一部が優れているだけでは,常に優勝を狙えるトップチームになることはできない。一部の組織が突出してして強ければ,偶発的な勝利を得ることは可能かもしれない。しかし,それでは真のトップチームとはいえない。対するトヨタは組織の一部ではなく,組織の全てを少しずつ強化しているように思える。突出して何かが強いというわけではないが,だからといって決定的に劣っている部分もない。この運営方針こそが,初勝利を遠ざけている原因なのだろう。従ってトヨタが初優勝を果たす時は,すぐに2勝目を狙うことのできるトップチームになった時なのかもしれない。とは言えそれはいつになるのやら・・・。

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