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2006年10月 3日 (火)

琢磨よ,「結果」を残せ!!

 出口の見えないトンネルを進むことほどは辛いことである。歩いても歩いても光は見えず,暗闇に足を取られて躓くばかりで,なかなか前へ進むこともできない。そんな状況の中でもがいていたSAF1に,ようやく一筋の光明がさしたのが中国GPであった。最終的に失格となってしまったが,佐藤琢磨のレース内容は今シーズンベストのものであった。しかし,琢磨の進路変更により,最終ラップで接触。4位から7位に転落したニック・ハイドフェルドは怒り心頭である。レース後には相手を勘違いして,山本左近に詰め寄ったという。BMWザウバーは,「ホンダがSAF1にハイドフェルドをブロックするよう指示した」と,怒りの矛先をホンダにまで向けている。

 琢磨は自身のHPで,「理不尽な裁定でリザルトを失った」と,怒りをにじませている。失格の理由となった青旗無視について,「最終ラップの1コーナーでハイドフェルドの前に出てから,青旗は一度も提示されていなかった」とも語っている。もしそうであれば,スチュワードの示した「青旗無視による失格」という判定には疑問符が付く。周回遅れであってもペースが速ければ,後方のマシンに道を譲る必要はない。また,レース後に琢磨は,「レース中は絶えずエンジニアとコミュニケーションをとっていた」と話しており,青旗を含む周囲の状況は,ピットから琢磨に伝えられていたはずである。

 しかし,ここで注意しなければならないのは,ハイドフェルドはジェンソン・バトン,ルーベンス・バリチェロ,ペドロ・デ・ラ・ロサという強者達と,4位争いを展開していたことである。そして琢磨が最悪のタイミングでバトンに道を譲ったことで,ハイドフェルドはバリチェロに接触し,7位まで後退してしまった。したがって,琢磨が4位争いに多大な影響を及ぼしてしまったことは,逃れようのない事実なのである。スチュワードは接触の原因となった琢磨の動きを問題視し,それに付随するものとして「青旗無視」という理由をくっつけたのだ。

 F1という弱肉強食の世界で,評価されるものさしとなるのは「結果」である。どんなに速く走っても,どんなに力強い走りをしても,結果が残せなくては意味がない。そしてその結果は,本人が決めるだけのものではないのである。今回の琢磨失格は,人によりとらえ方も様々だろう。「せっかくいい流れになったところに水を差した」と考える者もいるだろうし,「入賞が取り消されたわけではなく大きな問題ではない」とする者もいるだろう。しかしあえて言いたい。「君子危うきに近寄らず」という言葉の示すとおり,あの場面は4位集団に道を譲り,彼らの後ろでチェカーを受ければ,何の問題も起こらなかったはずである。鈴鹿ではこの勢いを結果に残してほしいと,切に願う。

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