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2006年12月 4日 (月)

へレスに向けたあれやこれ

 冷暖房に慣れ,軟弱になってしまった我々現代人は,とかく季節の変わり目になると体調を崩しやすい。そして冬の寒さが厳しくなると,ここが南国だったらと思い,夏の暑さが厳しくなると,高原の涼しさが恋しくなってしまう。それでも四季があるからこそ,日本は美しい国と言われる。その点,午後3時にもなると辺りは真っ暗になるイギリスの冬は,日本と比べ一際寒いのだろう。そのような環境では,F1テストもままならない。従ってこの時期のテストは,もっぱら温暖なスペインで行われることが多い。バルセロナ,へレスと,シーズンオフ合同テストは続く。

 このへレスサーキットを,GPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)のメンバーが事前視察に訪れた。GPDAの会長を務めるラルフ・シューマッハは,以前からへレスの医療体制の不備を指摘し,それが改善されない場合は,今後のテストを見合わせる旨の発言をしていた。F1が開催されるサーキットには,厳しい安全基準と充実した医療体制が求められる。長年F1のレースドクターを務めていたシド・ワトキンス博士は,サーキット周辺の医療体制を自らの目で確認し,納得しないとOKを出さなかったという。ラルフとしても,ここはGPDA会長の力を示さなければならないところだろう。

 さて,各チームともシーズンオフ一番の課題は,なんと言ってもワンメイク化されるタイヤに関することだろう。ミシュランユーザーだったホンダは,「テストにおける進捗状況には満足しているが,タイヤに対するマシンの最適化はまだ長い道のりが残されている」としている。ミシュランは供給チームのマシンに合わせ,基本構造の異なるからタイヤを供給してきた。しかしブリヂストンは基本構造を固定化し,ゴム種類を増やすことで供給チームの要求を満たしてきた。従って旧ミシュラン勢は,ブリヂストンタイヤの基本構造を学ぶところから始めなければならない。ミシュランを最も使いこなしていたルノーが,他のミシュラン勢以上にブリヂストンへの最適化が難しいのも頷ける。

 では,来シーズンのブリヂストンタイヤは,旧ブリヂストン勢にアドバンテージをもたらすのだろうか。長年ブリヂストンユーザーだったフェラーリのフェリペ・マッサは,「僕らにとってもこれまでと全く違うタイヤだから,アドバンテージがあるとは思わない」と,語っている。しかし,テストでのタイムを見る限り,現時点でフェラーリの優位性は明らかだろう。それよりもマッサの関心は,来季のチームメイトに向けられているようだ。キミ・ライコネンが跳ね馬を駆るのは年明けとなりそうだが,ルノーやマクラーレンがブリヂストンタイヤを使い倦ねていると,跳ね馬の二人が馬群から抜け出すかもしれない。共にザウバー出身のシンデレラボーイ。ペーター・ザウバーの微笑む顔が目に浮かぶ。

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先日のバルセロナテストでも好調ぶりを見せ付けていたフェラーリ。フェリペ・マッサは初日、2日目とトップタイムをマークしている。 そのマッサが2007年に向けて様々なコメントを残している。 まずはブリジスト... [続きを読む]

受信: 2006年12月 4日 (月) 19時56分

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