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2007年1月10日 (水)

2年目の飛躍に必要な条件

 ルーキーイヤーに活躍した選手が,翌年その活躍が嘘だったかのような不振に陥った場合,よく「2年目のジンクス」と言われるが,これは至極当然の事である。人間誰しもその平均値は大方決まっており,1年目にそれを大きく上回る活躍をした者が,2年目に同じような成績を残す方が難しい。不振と思われるのは自身の平均値に近づいただけであって,むしろ当然の結果なのである。しかし,昨年デビューしたSAF1に,このジンクスが当てはまることはない。なぜならば彼らはどん底から這い上がっている最中であり,2年目は成績が上がることはあっても,これ以上下がることはないからである。そして今のSAF1は「2年目の飛躍」に必要な条件が整いつつあるのだ。

 まずはなんと言っても,ホンダとの協力体制がより強化された事が好材料である。昨年は,ホンダ自体がワークスへの移行期だったこともあり,十分なサポートが受けられない状況であった。しかし今季は,本田技研栃木研究所の協力の下,周到な準備をした上で,新車SA07の製作が進められており,4年落ちのSA05-06で苦戦を強いられた昨年とは雲泥の差がある。最大の問題点は,SA07がオリジナルマシンとして認められるか否かであるが,「レッドブルと共通のシャシーを使用しようと目論んでいるトロ・ロッソよりも楽観的」という見方をする者が多い。

 もう一つの好条件は,ドライバーを含めたチーム体制の強化が図られたことである。チームは既にレギュラーライバーに佐藤琢磨&アンソニー・デビッドソン,テストドライバーにギド・ヴァン・デル・ガルデ&山本左近というラインナップを発表している。特に長年ホンダの開発ドライバーを務めてきたデビッドソンの加入は,ドライバーラインナップがより一層強化された事を意味する。さらに,合同テストへの参加を積極的に進めていることも注目される。来週から始まるスペインでのテストはもちろんのこと,2月下旬の行われるバーレーン合同テストにも参加すると言うのだから驚きである。

 残された最大の課題は,チームの屋台骨を支える資金が調達できるかである。もちろんホンダからの支援増強は,資金面も含まれたものだろうが,そればかりに頼っているわけにもいくまい。ギド・ヴァン・デル・ガルデの起用にも表れているように,SAF1は日本だけでなくより国際的にスポンサーを確保する方向性を打ち出している。鈴木亜久里代表が「決まったらあっと驚くと思うよ」という,タイトルスポンサーとの交渉の行方も気になる。これが決定となれば,「戦闘力のあるマシン」「速いドライバー」「豊富な資金」という,2年目の飛躍に必要な条件がそろい,スパイカー&トロ・ロッソを上回る速さを手に入れることができるだろう。SAF1の第2章が,間もなく始まる。

参照リンク:@nifty F1通信

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例年オフのテストといえばスペインやらイタリアが定番である。 そんな中フェラーリは2004年の11月にテスト禁止期間に関わらず、バーレーンでテストを初めて敢行した。(はず) 2006年にはフェラーリに加えホンダ・トロロッソも加わった合同テストとなった。 そして....... [続きを読む]

受信: 2007年1月10日 (水) 20時52分

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