« 「赤い彗星」を継ぐ者 | トップページ | 進化した跳ね馬 »

2007年1月12日 (金)

シャシー問題へのアプローチ

 どんなに議論を重ねても,お互いの主張が食い違ったままでは,いつまでたっても問題が解決することはない。そのため多くの場合は,一方或いは両方が歩み寄り,妥協案を出すことで解決への道を模索するととになる。2007年シーズン開幕まで2ヶ月に迫った段階で,F1シーンにも未だに解決されていない問題がある。トロ・ロッソとSAF1のシャシー問題である。12月8日にモナコで行われた代表者会議では,最終的な結論が出ず,スパイカーを始めとする反対チームは,場合によっては調停持ち込む姿勢のままである。これに対するFIAからの公式な見解は,未だ示されていない。

 この問題に対する両チームのアプローチは,微妙に異なっている。まずSAF1は,本田技研が所有するRA106のデータを元に,栃木研究所が製造したと思われるインテリムカーを,昨年末からオフシーズンテストに投入している。しかし新車SA07は,デザインを「PeeJayUU」というポール・ホワイト氏が率いる企業に委託し,栃木研究所の協力を得た上で製作する手法をとっている。これは165人という少数で構成されるSAF1が,独立したデザインチームを持っていないことを考えれば妥当なことである。最大のポイントは,SA07がRA106ベースでないことを明らかにすることだが,我々がその詳細を知るには新車発表を待たなければならない。

 一方のトロ・ロッソは,もっと直接的なアプローチを採っている。天才デザイナー,エイドリアン・ニューウェイ氏の所属するレッドブル・テクノロジーズという独立企業により製作されたマシンを,兄弟チームのレッド・ブルと共に走らせようと目論んでいるのだ。チームの主張は,「レッドブル・テクノロジーズはコンコルド協定に含まれていない独立したコンストラクターであり,そこで製造されたマシンを複数のチームが使用することは,何ら問題がない」というものである。ゲルハルト・ベルガー/共同オーナーは,この計画がFIAにより承認されることに自信を持っているようだが,コンコルド協定の行間を読んだこの「裏技」を,FIAやライバルチームがそう簡単に承認するとは思えない。

 一部海外メディアは,「ホンダ陣営もレッドブル陣営と同じ手法を採っている」と報道している。しかし,レッドブル陣営のやり方をホンダに置き換えるのなら「本田技研の製造したシャシーを,ホンダとSAF1が使用する」と言うことになる。ホンダ陣営はここまで直接的な手法を採ってはいない。万が一に備え,「マーク・プレストン/テクニカル・ディレクターがSA06Bを改良している」という話もあるが,どこまで信用できる情報かは怪しい。トロ・ロッソのSTR2も製作が遅れているようだが,遅くとも2月上旬にはデビューすることになるだろう。今更ダメと言われても,どうしようもないだろうなぁ。

参照リンク:@nifty F1通信

|

« 「赤い彗星」を継ぐ者 | トップページ | 進化した跳ね馬 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/185587/13452344

この記事へのトラックバック一覧です: シャシー問題へのアプローチ:

« 「赤い彗星」を継ぐ者 | トップページ | 進化した跳ね馬 »