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2007年1月23日 (火)

SA07に押された烙印

 我々の人生には,数々のテストが待ちかまえている。中には合格するかしないかで,後の人生が大きく変わってしまうものもある。折しも日本では大学入試センター試験が終わったばかりであるが,ここでの結果は55万人もの受験生の今後に大きな影響を及ぼすこととなる。苦労の末合格すれば,その先の計画を進めることができるが,不合格であれば問題点を改善し再チャレンジしなければならない。2年目のシーズンに向け新車SA07を開発中のSAF1が,思わぬ再チャレンジを強いられることとなった。FIAによるクラッシュテストで,SA07が不合格となってしまったのだ。

 GPを走るF1マシンは,FIAによるクラッシュテストに合格していなければならない。クラッシュテストはモノコック等に機械的な力を加え,FIAの定めるの強度基準を満たしているかを調査するものである。あらゆる方向からマシンの強度を調査するこのテストは,F1マシンの安全性を高めるために必要不可欠なものであり,それ故非常に厳しいテストであると言われている。クラッシュテストに一発合格することは,チームの技術力の高さを証明することになる。しかし,数年前にマクラーレンのモノコックが不合格になったこともあり,常にギリギリを狙うF1チームにとって苦労の多いテストなのである。

 そのクラッシュテストで,SA07は不合格の烙印を押されたのであるが,ここで一つの疑問が生まれる。栃木研究所が製造したと思われるインテリムカーが登場した際に,SAF1の鈴木亜久里代表は「2007年のクラッシュテストにも合格するように作られている」と話していた。それならばなぜインテリムカーがベースであるはずのSA07は,クラッシュテストで不合格になってしまったのだろうか。もちろんインテリムカーとSA07は「別のマシン」であるため,その製造過程が異なるものであることは推測される。しかし,その原因が設計段階での根本的な強度計算ミスであるとは考えにくい。製造段階での品質的な強度不足であったならば,若干の補強をすることで対処ができる。

 紛れもない事実は,SAF1は再度対策をし直し,クラッシュテストに合格する必要があるということである。2月上旬に予定されていたSA07の発表は,少なくとも月下旬まで延期される見通しであると伝えられている。日進月歩のF1界に於いて足踏みをすることは,即後退を意味する。更にクラッシュテスト合格が遅くなれば,最悪開幕戦に旧型車を投入せざるを得ない状況になり,今季の計画は大きく崩れてしまうことになる。そもそもSA07自体がレギュレーション違反の疑惑をかけられている中で,FIAが意図的にクラッシュテストを不合格にしたわけでもあるまいが,SAF1がクリアしなければならない課題は多い。2年目も受難のシーズンになるのかなぁ・・・。

参照リンク:@nifty F1通信

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どうやら、2月の前半に登場予定だったスーパー・アグリ・フォーミュラーワンの次期新型マシンSA07はクラッシュテストが合格できなかったようですね…スーパーアグリ、クラッシュ・テスト不合格(F1通信さんより)S・アグリ『SA07...... [続きを読む]

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