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2007年2月 1日 (木)

真の「親友」とは・・・

 真の「親友」とは,果たしてどんな人物なのだろうか。自分にとって都合のいい時は側にいて,いざピンチの時はいなくなってしまうような人物は,とても親友と言えない。上辺だけの薄い付き合いをして,裏でコソコソ陰口をたたいているような者は論外である。親友とは,自分が苦境の時にこそ,助けの手をさしのべてくれる人物であろう。しかし,モータースポーツの世界で親友を作ることは,とても難しいとされている。チームメイトが親友になることは希であるし,他チームのライバルとなれば尚更である。チーム代表もしかり。魑魅魍魎の棲む過酷な世界で一度弱みを見せれば,ライバルチームに喰われる事は避けられない。チーム代表同士が親友になることなど,とうてい考えられないと思っていた。

 だが,混迷を極めるシャシー問題で,レーシング・コンストラクターとしての誇りを説いているフランク・ウィリアムズ代表と,プロドライブのシャシー購入先と目されるマクラーレンのロン・デニス代表は「親友」だという。デニス代表には,冷徹な経営者というイメージがつきまとうが,チームのスタッフをとても大事にする人情派という話も聞く。お互いにチームの経営方針も歩んできた道も異なるが,共に長きにわたりF1を戦ってきたチーム代表同士,相通じるものがあるのだろうか。そう考えるとこの二人,「親友」と言うよりも「戦友」と言った方がふさわしいのかもしれない。

 さて,2008年からのカスタマー・シャシー導入は,近代F1の流れを大きく変えるものになるだろう。「もはやコンストラクター・チャンピオンシップは成立しない」という人さえいる。それに反論する人は「昔はチームがシャシーを購入することは当たり前だった」と言うかもしれない。確かに1970年代は,複数のプライベーターがマーチやロータスからシャシーを購入し,フォードDFVエンジンを搭載して参戦していた。近年もダラーラやローラ,レイナードの製造したマシンで,F1を戦ったチームは存在する。それを考えれば,カスタマー・シャシーは今に始まったことではない。
  
  しかし,過去にプライベーターが購入したシャシーは,レーシング・コンストラクターのシャシーであって,自動車メーカーのシャシーではなかった。ウィリアムズ代表の「2008年からのカスタマー・シャシーの導入は確定したわけではない」という発言も,エンジンだけでなくシャシーまでもが,自動車メーカー主導になってしまうF1の将来を,憂いているからこそではないだろうか。ここまで来ると,方法論ではなく感情論になってしまうのだが,その気持ちは分からなくもない。伝統を重んじ,コンストラクターとしての誇りを説くウィリアムズ代表と,時代の流れに合わせ,チームを大企業に発展させたデニス代表・・・。二人が「親友」というのは,何という皮肉だろうか。

参照リンク:@nifty F1通信

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コメント

フランクとロン、二人ともお互いの気持ちは判っていると思います。
ロンは引退若しくはマクラーレンから少し距離を置きたいのかも知れませんね。

まさかバーニーかモズレーの後釜に?

投稿: ビートニク | 2007年2月 1日 (木) 20時23分

 ビートニクさん,こんにちは!
 サー・フランクとロン・デニス。親友(戦友)だからこそ分かる気持ちもあるのでしょう。マクラーレンの株式譲渡を考えても,確かにロンはマクラーレンと距離を置きたいのかもしれませんね。
バーニーかモズレーの後釜ですか・・・。可能性が高いのは,モズレーの方かな?
でもバーニーも高齢だしなぁ(^^;)
 それにしても,ビートニクさんのエントリーは勉強になります(^^)v
これからもよろしくお願いします!ではでは!

投稿: KAZ | 2007年2月 2日 (金) 17時20分

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