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2007年3月 2日 (金)

SA07の抱える矛盾

 言っていることとやっていることが違う人間は,なかなか人の信頼を得ることはできない。そういった人間の行動を,人は中国の故事になぞらえ「矛盾」と呼ぶ。F1などは矛盾だらけの世界でだろうが,その中にあっても自分の信念を貫き,誠実に戦う人間も多い。「F1最後の清貧チーム」と言われるSAF1は,佐藤琢磨が最終日となる昨日,オフシーズン最後となるテストを行った。残念ながら,縁石でモノコックにダメージを負ってしまったため,テストは途中で打ち切られることになったが,それでも午前中だけで53周を周回し,予定していたプログラムを,ほぼ終了させることができたようである。

 テスト終了に合わせるように,チームからは1通のリリースが発表されている。3月12日に東京で予定していた新型車SA07の発表を,48時間延期するというものである。チームは開幕戦オーストラリアGPに新型車を間に合わせるため,不休で作業を続けているものの,残念ながら東京での発表会には間に合わず,メルボルンのピットレーンで発表することになるようである。autosport.comはこの新型車発表の遅れについて,先週と同様に「新マシンのクラッシュテストの遅れと,カラーリングに大きな影響がある,メインスポンサーの未定に関連したもの」としている。

 この発表により明らかになったことは,一部噂になっていたような開幕戦にインテリムカーを投入することはなく,SA07を間に合わせるということ。そして,そのSA07は事前テストを行わず,メルボルンでぶっつけ本番のデビューを果たすということである。しかし,どうも腑に落ちない点がある。琢磨は今回のテストを終え「色々はな空力作業をすることができ,メルボルンのパッケージのために,多くのデータを集めることができました」とコメントしている。これでままるで,「インテリムカーはほぼSA07」であると言っているようなものである。鈴木亜久里代表や,ホンダのニック・フライ代表が発言していた「ホンダとは全く似ていないマシン」が,どうしても見えてこないのである。

 大きな矛盾を抱えるSA07だが,以前マーク・プレストン/テクニカル・ディレクターは,「各部の空力パーツは完成し次第,段階的にインテリムカーに投入していく」という旨の発言をしていた。確かにバーレーンテストに持ち込まれたインテリムカーは,サイドポッドやカーリーフィンに若干仕様の違いが見られるが,見た目の印象は依然として「RA106」である。ようやく投入された新型のフロントウイングも,RA106を思わせるノーズ下が一直線のもの。似ている似ていないは主観的な判断であり,ホンダと全く同じではないこともわかるのだが・・・。こんな事を書く裏には,SA07が「SAF1らしいマシン」であってほしいと願う気持ちがある。しかしそれも,現実的には厳しいのかなぁ。

参照リンク:FMotersports.nifty F1通信

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コメント

こんばんわ。またまたコメントさせて頂きます。去年の今頃はハラハラドキドキしたけど、今年はそんな事ないだろう!…と思ってましたが、やってくれますねSAF1!ここまで不確定要素が解決しないとは…見た目だけでもRA106と違っている事を期待してます。レギュレーションの問題もどうなるんでしょう?RB3のクローンSTR2が出た後、やけに静かなんですが?何れにせよもう少し我慢の日々が続くわけで……

投稿: touran | 2007年3月 2日 (金) 17時57分

 touranさん,こんばんは!コメントありがとうございます。
 そうですよねぇ。SAF1の誕生を見守ったファンなら誰しも,「去年の今頃は」と思い出しますよね。今年も十分ハラハラさせてくれていますが(^^;)
 シャシー問題の行方も気になるますし,SA07にSAF1らしさを残してもらいたいのも本音です。ホンダのサテライトになるのは簡単ですが,SAF1は「鈴木亜久里のチーム」であって欲しいんですよね・・・。
 どんな新型車が出てくるか,今しばらく待ちましょう(^^)
 ではでは!

投稿: KAZ | 2007年3月 2日 (金) 18時33分

KAZさん、こんばんは!
もっとも、結果はメルボルンまではお預けでしょうね。
ある意味、トロのように「ほら!まったく違うでしょ?」とあのマシンを持ち込んでしまう開き直りも、あるいはアリかもしれません。
そう考えると、やはりポイントはスポンサー絡みだと妄想してしまいます。

ここまでくると、去年同様たとえどのようなマシンであっても、グリッドに無事着いてくれさえすれば…と思ってしまう。
琢磨馬鹿なオイラっす。(爆)

投稿: カンジ | 2007年3月 2日 (金) 19時56分

こんばんは。
下記に書かれているように、SAF1のファクトリーでは、開発作業は行われていないようです。
http://www.taku-style.com/column_uk/index.htm

投稿: さだちん | 2007年3月 2日 (金) 22時22分

こんばんは
オフで使った“暫定”マシンが、ほぼSA07であるのは間違いないでしょう。
マーク・プレストンも、似ているけれどオリジナルだという趣旨の発言をしていますし。
トロ・ロッソのようなレベルとは明らかに違うとも言えますから…
勿論、僕が期待していたのはマーク・プレストンが自由に線を引いた個性的なマシンなんですけど。ノーズのデザインについては、時間があればエントリを上げたいんですが…

投稿: ビートニク | 2007年3月 2日 (金) 23時47分

 カンジさん,こんにちは!
 「たとえどのようなマシンであっても,グリッドに無事着いてくれさえすれば」は,皆同じ思いでしょうね。でも琢磨のコメントを見ていると,昨年以上の期待が持てそうです。
 後はスポンサーですが,こればっかりはどうにも・・・。
どこかにいませんかね?スポンサーさん(^^;)ではでは!

投稿: KAZ | 2007年3月 3日 (土) 12時59分

 さだちんさん,初めまして!コメント&情報ありがとうございました。
 TAKU-STYLE,更新されてたんですね。バーレーンテストに向かった後でファクトリーは空っぽのようですが,開発作業はどちらで?(^^;)
 カラーリングが来年も赤白がベース,というのは興味深い内容ですね。そうするとメインスポンサーはどちらへ?(^^;)
 色々と謎が多いですが,開幕戦を楽しみに待つことにします。ではでは!

投稿: KAZ | 2007年3月 3日 (土) 13時11分

 ビートニクさん,こんにちは!
 「インタームカー=ほぼSA07」は,どうやら決まりのようですね。それでもそのまんま赤牛より断然いいですけどね(-_-)
 でも本音を言えば,プレストン・オリジナルのマシン,見てみたかったなぁ・・・。
 ノーズデザインについては,また教えてください(^^)ではでは!

投稿: KAZ | 2007年3月 3日 (土) 13時20分

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