夢が飛び交うモナコ
「あなたの夢は何ですか?」と尋ねられたら,人はどのようなことを答えるだろう。将来起こり得る,現実的な夢を語る者もいれば,夢はあくまで夢と,荒唐無稽な答えをする者もいるだろう。かく言う私は,いつも同じ答えを用意している。「フェラーリに乗ってモナコを走ること」と。もちろんF1マシンに乗ることができれば,これ以上ない幸せだろうが,どう考えても現実的ではない。ロードカーでも可能かどうか・・・。それでも世界でもっとも美しいF1サーキットを,自分のドライブで走ることができれば,これ以上の幸せはないだろう。一生のうち一度は体験してみたい,そんな夢である。
話をモナコGPに戻そう。昨日行われた公式予選では,マクラーレンのフェルナンド・アロンソが今季となるPPを決め,僅差で「驚異の新人」ルイス・ハミルトンが続いた。3番手にフェラーリのフェリペ・マッサがつけた一方で,僚友キミ・ライコネンは,Q2開始直後にガードレールに接触するというミスを犯し,16番手に沈んでいる。更にフリー走行から中段をキープしていたSAF1の佐藤琢磨に至っては,チームのオペレーションミスにより最後のアタックが間に合わず,Q1ノックアウトという予想外の結果となってしまった。SAF1がワンランク上に行くためにも,更なるチーム力の向上が求められる。
さて,そろそろ決勝が始まる時刻と思い地上波を見るが,案の定なかなかレースが始まらない。フジテレビの地上波中継は,どうも視聴者を小馬鹿にしている気がしてならない。余計なエピソードに時間を割くくらいなら,より多くの時間のをレースに割いてもらいたいものである。と思ったらようやくスタート!1コーナーでは大きなクラッシュもなく,クリーンなスタート。上位陣に変動はないものの,中段以降は激しく順位が入れ替わる。琢磨もスタートを決め,21番手から一気に4台をパスし17番手にジャンプアップを果たす。20周目にアロンソがトゥルーリを周回遅れとする際に,後方に控えていた琢磨がトゥルーリをパス!アロンソとハミルトンが互いにファステストを連発し,壮絶なトップ争いを展開している。
残り20周を切ったあたりから,アロンソとハミルトンが急接近。2度目のピットストップで交換したスーパーソフトがアロンソのマシンにフィットしていないのか,アロンソのペースが思うように上がらない。しばらく超接近戦のトップ争いが展開されたものの,ハミルトンもタイヤがきつくなり徐々にギャップが開いていく。しかしこのドライバー,本当にデビュー5戦目の新人とはとうてい思えない。結局この二人の争いは最後まで続き,そのままアロンソ-ハミルトンの順でチェッカー。フェラーリはマッサが何とか3位表彰台を得たものの,ハミルトンから70秒近く離され完敗。琢磨もトヨタの2台を上回れず,17位にとどまった。次なる夢を乗せて,F1は北米決戦に旅立つ。
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