« アスリートたちの週末 | トップページ | 左近よ,チャンスを生かせ! »

2007年7月22日 (日)

破られるためにある記録

 どんな前人未踏の記録を打ち立てようと,記録は破られるためにある。F1にも数々の記録が存在するが,それは常に誰かによって破られ続けてきたものである。アラン・プロストが持っていた最多勝記録と,アイルトン・セナの最多PP記録はミハエル・シューマッハが,エマーソン・フィッティパルディが持っていた最年少チャンピオン記録はフェルナンド・アロンソにより更新されている。そして今季,デビューからの連続表彰台記録を更新し続けているのが,マクラーレンの怪童ルイス・ハミルトンである。しかし10戦目の今回は,その記録更新に黄色信号がともっている。

 昨日行われた公式予選。いつも通りQ3に進出したハミルトンであったが,Q3も残り5分少々となったとき,突如アクシデントが彼を襲った。ハミルトンの操るマクラーレンMP4-22は,S字で右フロントタイヤがバースト。コントロールを失ったマシンは,時速約Y260kmのハイスピードでタイヤバリアに突き刺さった。予選終了後マクラーレンのロン・デニス代表は,ホイール・ガンの不調によりホイール・ナットがしっかりと締め付けられていなかったことが原因だろうと述べている。幸いにもハミルトンに大きなダメージはなく,日曜日の朝には決勝にも無事出場できることが確認された。

 注目の決勝レースはスタートから大荒れの状態。開始直後,横殴りの雨がサーキットを襲う。各マシン,1周目を終えた段階で続々ととウェットタイヤに履き替えるも,雨脚は強くまっていく。1コーナーにはあっという間に川ができ,何台のマシンがスピンアウトしていく。その中にはハミルトンも含まれていたが,エンジンを切らずに何とかコースに復帰する。レースはSCランの後,55周目に赤旗中段。天候の回復を待って仕切り直しとなった。最後尾まで落ちたハミルトンは,まだ路面がウェットであるにも関わらず,ドライタイヤを選択するというギャンブルに出る。これが吉と出るか凶と出るか。

 一方,3番手から虎視眈々と上位を伺っていたフェラーリのキミ・ライコネンだったが,36周目に突如スローダウン。どうもライコネンは,ニュルブルクリンクの女神に嫌われているようだ。これでトップ争いは,フェラーリのフェリペ・マッサとアロンソの二人に絞られた。そして,残り10周を切ったあたりから再び降り出した雨により,二人の争いは更に白熱。最後はお互い接触しながらもアロンソがトップに立つと,そのまま今季3勝目のチェッカーを受けた。接触を「わざとぶつけた」と言われたマッサは,憮然とした表情で表彰台へ。ハミルトンは9位までポジションを上げるも最後は力尽き,連続表彰台記録は9でストップした。だがこの記録も,いつの時代か破られる日が来るのだろう。

|

« アスリートたちの週末 | トップページ | 左近よ,チャンスを生かせ! »

コメント

こんばんは
今回、地上波では流れが掴みづらくて…
僕にはスパイカーのラップリードが一番の衝撃でした!

投稿: ビートニク | 2007年7月23日 (月) 18時46分

 ビートニクさん,こんばんは!
 確かに今回の地上波は,編集部分が多くて分かりずらかったですね。赤旗30分の中断で2時間以上のレースになったことを考えれば,それも仕方ないのですが・・・。
 スパイカーのラップリードは,私も衝撃を受けました。状況は全く違うんですが,1988年のマーチが鈴鹿で記録した「数百メートルのリードラップ」を思い出しました(^^)
しかもそれを記録したのが,母国でデビュー戦のヴィンケルホック!彼にとっては忘れられないF1デビューとなったでしょうね。
 SAF1は・・・ボタンの掛け違いが多かったですね(TT)ではでは!

投稿: KAZ | 2007年7月26日 (木) 00時24分

こんにちは!

先週末は、いろいろと忙しかったのと諸般の事情で、F1 を観戦することができなかったのですが、やっと今日、再放送で観戦しました。
大荒れのレース展開であったことを雑誌で読んでいて、結果を知っていたものの、エンディングまでのストーリーがまるで読めない、ある意味、とても面白いレースでした。

序盤の大雨で、ハミルトンがコースアウトしたものの、クレーンでコースに復帰したことは議論を呼んでいるみたいですね。確かに一貫性に欠ける面はあるように思います。

あと終盤のアロンソがマッサをオーバーテイクした一連のシーンは見応えがありました。マクラーレンの二人のドライバーは、今年、本当にレーシングの面白さを見せてくれているように思います。ただ、レース後の、アロンソとマッサの口論は後味が悪いものでした。

序盤はハミルトンに押され気味のアロンソでしたが、ここにきて、貪欲にポイントを取りにいく気迫が感じられます。ブレーキメーカーを変更したり、ドライビングスタイルを変更したりして努力しているようですが、ここ数戦で、アロンソ本来の速さが戻り、結果に結びつくようになったように思います。

一時期は、マクラーレン圧勝と思われたチャンピオンシップですが、フェラーリとのポイント差も接近してきました。CS の中継で、ライコネンのおばあちゃんがTV に映ったのですが、孫と違って、福々しい感じの女性でした(笑)。残念ながら、おばあちゃんの福をもってしても、ライコネンの不運は救えないみたいですが、これから、ドライバーの意地をかけた闘いを見ることができそうで、ますます目が離せそうもありませんね!☆

投稿: Tommi-TAG | 2007年7月28日 (土) 17時46分

 Tommi-TAGさん,こんばんは!
 ヨーロッパGPは先の全く読めないレースでした。近年雨がらみでこんなに荒れたGPも珍しいですね。1コーナーでコースアウトが連発した様子はあまりお目にかかれない光景だったので,思わず笑ってしまいました(失礼)
 マッサVSアロンソの戦いは見応えがありましたね。接触によりレース後も随分ヒートアップしていましたが, あれはレーシングアクシデントでしょうね。
 ハミルトンは予選のトラブルも含め,彼の週末ではなかったということですね。まぁ,記録も途絶えて,逆にガンガン行けるんではないでしょうか。
 ライコネンは・・・やっぱりお祓い行ったほうがいいですね(^^;)ではでは!

投稿: KAZ | 2007年7月29日 (日) 00時40分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/185587/15849301

この記事へのトラックバック一覧です: 破られるためにある記録:

» ヨーロッパGP 決勝…むしろSAF1について [beatnicの密かな憂鬱]
ヨーロッパGP:リザルト・ラップチャート・レポート(GPUpdate.net) [続きを読む]

受信: 2007年7月23日 (月) 18時45分

« アスリートたちの週末 | トップページ | 左近よ,チャンスを生かせ! »