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2007年11月 4日 (日)

アロンソよ,何処へ行く・・・。

 職場に於いて,最も重要なことは一体どのようなことだろう。職務に対する専門知識,上司やクライアントを満足させる成果,時間と費用に対する効率のよさ,スムーズに仕事を進めるための環境・・・。そのどれもが,重要であるには違いない。しかし,最も忘れてはならないのが「全ては人間が行っていること」という点である。つまり職場に於いて最も重要なことは,仕事を気持ちよく進めることができる人間関係が構築できているかという点である。いくら環境が優れていても,そこで働く者同士が信頼関係で結ばれていなければ,成果が上がることなどない。

 先日,フェルナンド・アロンソがマクラーレンを離脱するというニュースが,全世界を駆けめぐった。今季,ダブル・チャンピオンの肩書きをひっさげ,意気揚々とマクラーレンに移籍したアロンソであったが,当の本人もまさか1年で離脱することになろうとは,夢にも思わなかったことだろう。もちろん,ルイス・ハミルトンという強烈な存在がなければ,このような事態は起こらなかったのかもしれない。しかし,ハミルトンがデビューイヤーからアロンソを脅かす存在になることなど,誰一人として予想していなかったのだろうから,彼を責めることなどできない。

 あえて理由を挙げるとするならば,マクラーレンという職場の雰囲気が,アロンソには合わなかったということなのだろう。スペイン人らしく,ラテン気質で言いたいことははっきり言うアロンソにとって,マクラーレンは少々窮屈だったのかもしれない。移籍当初こそ優等生発言をしていたアロンソだが,シーズンが進むにつれチーム内での居心地は悪くなっていった。イギリスチームの中で,イギリス人スタッフに囲まれ,イギリス人のチームメイトを持ったことで,「自分は孤立している」と,最後は半ば疑心暗鬼になっていたようにも思える。それほどアロンソは,追いつめられた状況にあったのだろう。

 何はともあれ,アロンソがマクラーレンを離れることは決定事項である。そしてアロンソは,彼を招き入れてくれる家を探さなくてはならないのだが,これが簡単なことではない。今季は惜しくもランキング3位に甘んじたとは言え,現役最多19勝を数える2度の王者を満足させるだけの戦闘力を有し,かつ高額な年俸を支払えるチームとなると限られてくる。これをクリアできそうなフェラーリやBMWザウバーは,既に来季のドライバーを確定している。古巣ルノーは歓迎の意向を示しているが,契約年数で揉めている。となると,豊富な資金力を誇るトヨタやレッド・ブルという可能性もあるが,こちらはお世辞にも優勝を狙えるチームとは言えない。さてさて,アロンソよ,何処へ行く・・・。

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コメント

こんばんは
アロンソはチャンピオンとしての真っ当な待遇を期待していたんでしょうね。
それが、文字通り新人と同じ扱い…イコールNo.1。
言葉では受け入れていてもチャンピオンとしてのプライドや色んな気持が許さなかったと思います。

オマケに、シーズン当初はグリップの低いタイヤに手こずって、下位カテゴリから上がってきたドライバーの方が違和感なく操れた事でしょう。

投稿: ビートニク | 2007年11月 8日 (木) 21時31分

 ビートニクさん,こんばんは!
 ダブルチャンピオンとルーキー。誰がどう考えても,ジョイント№1体制ではないだろうと考えますよね。ハミルトンが期待以上のパフォーマンスを示したことも一因ですが,あのロン・デニス代表がここまでハミルトンに入れするとは思いませんでした(--;)
 タイヤについては,BSを使い慣れていたハミルトンに一日の長がありましたが,後半になるとアロンソの方がタイヤを使いこなしていましたね。既に時遅しでしたが・・・。
 ハミルトンにとっては,№1となる来季こそ,様々な面で真価が問われるシーズンとなりそうですね。ではでは!

投稿: KAZ | 2007年11月 8日 (木) 22時42分

こんばんは~!

>職場に於いて,最も重要なことは一体どのようなことだろう・・・

私にとっては、トイレで一休みすることでしょうか(笑)

本当に、今シーズンのアロンソは孤独でしたね~。

寂しいアロンソ
ロンサム・アロンソ
ロンサム = ロン・デニス & サム・マイケル

このように、「アロンソの三段論法」 からすると、やはりアロンソとロン・デニスの相性は悪いことがわかります。
たぶん、ウィリアムズも、やめた方がよいでしょう (^^)
・・・スミマセン、職場の風紀を乱してしまって(^^;)

冗談はさておき、今シーズンがはじまる前は、今年のマクラーレンの展開は全く予想できませんでしたね~。
もっぱら、「ルーキーイヤーなのに、チャンピオンと組まされるハミルトンは厳しい」といった論調のものが多かったように思います。
しかし、いざフタを開けてみたら 「チャンピオンなのに、ルーキーにコテンパにしてやられるアロンソって?」という、全く逆の事態に変わってしまいました。
そんなこんなで、アロンソとハミルトンは、奇しくも同ポイントで、お互いにチャンピオンをとれなかった今年限りでお別れするのが、遺恨が残らなくて良かったのかもしれませんね。

ただ、大企業の体質が気に入らないからと言って飛び出してみたものの、ふと自分の周りを見回したら、ろくな再就職先がない・・・。
その点では、F1 ドライバーも、日本のリーマンも同じなのでしょうか (^^;)
本当に、これから将来、アロンソにどんな運命が待ち受けているのでしょうね~ ☆

投稿: Tommi-TAG | 2007年11月 8日 (木) 22時48分

 Tommi-TAGさん,こんばんは!
>職場に於いて,最も重要なことは一体どのようなことだろう・・・
 私も同じくトイレでのひとときは,とっても心安らぐ時間です(笑)
 
 さて,超一流企業にヘッドハンティングされたのに,そこには社長お気に入りの優れた新入社員がいて,自分のキャリアに見合うだけのポジションがなかったアロンソ君。だから「転職は慎重に」って,ACでもあれほど言ったのに(^^;)
 明らかな実力差があれば,二人のドライバーの扱いにも差をつけるでしょうが,今回の場合,相手が悪かった。ロン・デニスが10年以上に渡ってサポートしてきたハミルトンでしたからねぇ。巷で言われる「○○の秘蔵っ子」というレベルとは明らかに異なる,本物の秘蔵っ子でしたから(--;)
 ま,アロンソにしても,過ぎたことをこれ以上グチグチ言うこともないでしょうから,存分に実力を発揮できる移籍先を早いトコ見つけてほしいですね(^^)ではでは!
 
 

投稿: KAZ | 2007年11月 8日 (木) 23時26分

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