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2007年12月 2日 (日)

HONDAに纏わるエトセトラ

 26歳という若さでこの世を去った童謡詩人,金子みすゞの代表作「私と小鳥と鈴と」に「鈴と,小鳥と,それから私 みんな違ってみんないい」という部分がある。このフレーズは,個性重視の現代社会を象徴する言葉としてよく耳にするが,多少解釈が曲げられている気がしてならない。本来「みんな違ってみんないい」とは,何でもかんでも許されると言う意味ではない。集団の中で「個性」が生きてこそ,初めて「みんな違ってみんないい」なのだ。今季のマクラーレンを例に挙げるまでもなく,いくら優秀な人物が集まろうとも,各が好き勝手をやっていたのでは良い結果が得られるはずもない。

 では,個性的な人物が不必要なのかというと,決してそう言うわけではない。組織によっては,強力な個性を求めているところもあるだろう。そのひとつであり,今季大不振に陥ったホンダは,元フェラーリのテクニカル・ディレクターであったロス・ブラウン氏を,チーム代表として迎え入れている。和田康裕チェアマンによると,ブラウン代表の担当する領域は「モノづくりも含めて,マシン開発,レース運営全て」とのことであり,いわゆるテクニカル・ディレクターの仕事を含むチーム代表と言うことになる。長らく不在だった技術部門を束ねる人物が誕生したことで,マシン開発はもちろん,ホンダの苦手分野であった戦略面でも,ブラウン代表の手腕が発揮されることになるだろう。

 そしてもう一人,ホンダ加入の噂が上がっているのが,マクラーレンを僅か1年で飛び出したフェルナンド・アロンソである。もっともこれは,ルノーやレッドブルとの交渉を有利に進めるため,アロンソサイドがリークした情報との見方が強い。複数年契約を持ちかけているルノーやレッドブルに対し,1年契約を希望するアロンソ側と話し合いが平行線をたどっているが,自身の選択肢を増やすためにも,1年契約はアロンソにとって譲れない「絶対条件」だろう。当初ホンダは,アロンソ騒動とは無関係と思われていたが,ルーベンス・バリチェロがロスブラウンと共にSAF1のファクトリーを訪れたという報道もあり,ここにきて動きが慌ただしくなってきている。

 そして気になるのが,もう一つの「HONDA」ブランド,SAF1である。今週のへレステストには,まだ来季の去就を明らかにしていない佐藤琢磨が,テストドライバーのジェームス・ロシターと共に参加する見通しである。使用するマシンは前回のバルセロナテストと同じく,SA07-5Bと呼ばれるRA107であると考えられる。カスタマーシャシー問題が未解決のため,来季体制も不確定なSAF1だが,少なくともSA07を来季も使い続けることはないだろう。最も可能性が高いのが,RA107を栃木研究所のバックアップの元,改修して使用するパターン。果たしてそれが琢磨の言う「納得できるパッケージ」なのかは不明だが・・・。HONDAに纏わるエトセトラは,まだまだ続きそうだ。

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コメント

こんにちは!
アロンソはっきりしないですね。このまま年越しなんて事ないですよね?
ピースが埋まらないと、他にも影響しますから…
ホンダのロス加入は嬉しいですけど、勝てるマシンが仕上がった時には最高のドライバーが欲しいですよね。そろそろバトンの後を考えて良い頃だと思いますが、どうでしょう?

SAF1の来期マシンについては、現状私には全く予想が立ちません><
琢磨もどこかで妥協しなければならないのでしょうかね。

投稿: touran | 2007年12月 6日 (木) 12時53分

 touranさん,こんばんは!
 スパイ疑惑がルノーにかかる中,その結果待ちだったアロンソですが,判定がシロと出たからには,今後新たなる動きがあるかもしれませんね。それによって,ドライバーラインアップはもう一波乱あるかもしれません。
 ロス・ブラウンの加入は,ホンダにとってもちろん好材料ですが,中本さんも言っているように一朝一夕に成果が出るものでもないでしょう。うまくいかなかったとき,バトンは我慢できない(しない)でしょうねぇ(^^;)
 SAF1は・・・来季「も」厳しそうです(--;)ではでは!

投稿: KAZ | 2007年12月 7日 (金) 22時23分

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