F1熱を呼び起こせ!
夏が終わってしまった。どんなに残暑が厳しかろうと,どんなにセミが鳴いていようとも,9月はもう夏ではないのである。夏という季節は人々を開放的にし,熱い思い出を我々に残してくれる。しかし9月の訪れとともに,その「熱い夏」も終わってしまったのだ。しかし,嘆く事なかれ。F1界では夏が終わろうとも,熱い戦いはまだ続いている。残り5戦となりいよいよ終盤戦となった感のあるチャンピオンシップ争いは,未だ2強4名のドライバーがしのぎを削る,正に群雄割拠の様相を呈している。そしてもうひとつ,私たちF1ファンの興味を掻き立てているのが,来季を見据えた様々な動きである。
さて,予てより噂に上っていたスパイカーの買収が,いよいよ現実的な話となったようだ。買収するのは,スパイカーのミシェル・モル/マネージング・ディレクターと,インド人実業家であるヴィジャイ・マルヤ氏との共同コンソーシアムである。マルヤ氏は,航空会社としても知られる「キングフィッシャー」ブランドを持つ「ユナイテッド・ブリュワーズ・グループ」の経営者であり,傘下企業であるキングフィッシャー航空は,今季からトヨタのスポンサーとなっている。今回のスパイカー買収額は1億1,000万ドル(約127億6,000万円)と伝えられており,スパイカーがその前身であるミッドランドを買収した時の額,1億ドル(約116億円)を上回るものである。
この買収劇でクローズアップされてきたのが,現在インド人で唯一のスーパーライセンスを保持する,ナレイン・カーティケヤンである,カーティケヤンは現在,ウィリアムズとテストドライバー契約を結んでおり,来季も残留を希望していると伝えられていた。しかしウィリアムズの首脳陣は,もうひとりのテストドライバーである中嶋一貴を高く評価しており,今季カーティケヤンがテストを担当することは殆どなかった。しかし,ここに来てのスパイカー買収劇。「オール・インドチームを作るのが夢」と語るマルヤ氏がいれば,カーティケヤンのレギュラー復活も現実的な話となるだろう。
現在,アジアや中東のマーケットは,各国の国際企業が世界戦略を練る上で,決して外すことのできない市場である。F1開催国も,現在行われている日本・マレーシア・中国・バーレーンの4カ国に加え,来季からはシンガポール,2009年からはドバイと韓国が名乗りを上げている。更に「F1予備校」としての地位を確立したGP2では,来季から「GP2アジアシリーズ」をスタートさせせ,積極的にアジア及び中東のドライバーを起用することを打ち出している。インド人実業家によるスパイカー買収劇が,今後はインドのF1熱を盛り上げることになるのだろうか。それにしても,これだけ世界がアジアに注目するなかで中で,今ひとつ盛り上がりに欠けるのが日本なんだよなぁ・・・。
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